アメリカ GM大豆に大規模助成金
ファーマーズ・ウィークリー
2001年5月4日
Natural Law Party Wessex より
抄訳 山田勝己
ファーマーズ・ウィークリーによると大豆価格の70%という信じがたい助成金が政府により支払われている。このため1998年以来大豆作付けが25%増え、その結果、菜種価格の暴落を起こしている。
米国政府は組み換え食品や飼料の主品目である大豆の需要を国内外にわざわざ作り出して、助成金によって人為的にGM生産を推進した。 助成金がさほど受けられない非組み換え菜種の生産が犠牲にされたのだ。
これは、アメリカの言う農業部門の国際的自由貿易というのはごまかしで、EUの非組み換え菜種生産者は、アメリカが大豆の助成金を下げない限り、WTOへ提訴すると脅している。これが実行に移されれば、世界最大のGM作物は大幅に減る見込みだ。アメリカ農民は政府に対しGM作物が国際市場で売れない場合の政府貸付を要求している。
「ネルソンは、この貸付が、消費者が組み換え作物を欲しくないと言っているのに農民が耳を貸さない理由だ。政府は大豆の値段を保証している。需要が無くたって関係ない。値段が保証されているんだから。」(クロップチョイス3月28日)。「俺はトウモロコシを政府貸付にするね。スターリンク・コーンの問題が大きくなっても、次の年政府に持ち込んで、これを作ったのはあんた達だ。処分してくれと言えばいいのさ」農家でGM種子のセールスマン(ファーマーズ・ウィークリー12月7日)。
米国政府の農産物の自由貿易とは、消費者が嫌がるものを大量に税金をつぎ込んで押しつけるものだ。計画経済はソビエト連邦と共に滅びなかったようだ。問題はこの計画が誰のためなのかだ。勿論、収入が下がり続けている農民のためではない。議員が資金をどこから得ているか見ると良い。政策を決める人と意志疎通がなければこんな事うまく行くはずがない。自由市場で売られている穀物は一粒もない。自由市場は政治家の演説の中にしかない。(ドワイン・O・アンドレアスとアーチャー・ダニエル・ミッドランド・・・穀物に巣くうネズミ達:アーチャー・ダニエル・ミッドランドの汚いやり口)「スーパーから世界へ」ジェームズ・B・リーバー著より。
「恐らくこれほど政治とビジネス,政府と担当官が癒着していたのは、19世紀末から20世紀初頭にかけてのドワイン・O・アンドレアス以来だろう。この本は「自由市場システム」に関心のある人の必読の書で、アグリビジネスがいかに自分の利益のために経営するか、そして民主政治と司法制度を腐敗させるかを著している。」
http://www.ea1.com/CARP/agbiz/agex-85.html
更に詳細は;
http://www.btinternet.com/~nlpwessex/Documents/fbigminvestigations.htm
アメリカの大豆貸付は助成金の隠れ蓑
ファーマーズ・ウィークリー
2001年5月4日、
山田勝己 訳
助成金でない助成金はなーに? 答え:アメリカ政府がマーケッティング・ローンとして払うとき。
1996年の農業自由法(Freedom to Farm Act)にもかかわらず、アメリカは巧みに農家へ現金を渡してきた。 大豆価格の70%がアメリカ政府から出ている。EUでは菜種に30%だ。従ってアメリカの言う競争を歪めていないというのは当てにならない。
大豆価格が下がっているときに予測とは裏腹に生産が急増した。これはあってはならないことだ。EU委員会は、アメリカをWTOジュネーブへ訴えるか、菜種の助成金を増やすかしてバランスを取るべきだ。