GM小麦を秘密裏に試験するモンサント
日本は科学に基づく審査を表明
ビリング・ガゼット(モンタナ)
2003年7月23日
訳 山田勝巳
モンサント、モンタナ州でGM小麦を試験
モンサント社は、バイテク推進が反対無しでは済まないことを承知している。 それでも、薬品からシフトして農業、食品栄養、医薬品、化学処理、バイオ再生、バイオ燃料などのバイテクに未来を賭けてきた。 この試みが安全であり農民や消費者にとって有益な結果をもたらすことを懐疑的な一般人や反対者に対し、上手く説明しなければならないことを認識している。
役所へ向けられていた透明性、報告、データ提出努力を最近ラウンドアップレディ春小麦圃場見学とセミナーへの招待を受けたジャーナリストに対して披露した。 「試験圃場の場所を明かすという危険を冒している。これは協力的研究者、施設、作物の安全の為だ。」とセントルイスの産業担当部長マイケル・ドーンはいう。試験圃場はモンタナ州ギャラティン群。
ヨーロッパや日本の消費者は、安全ではないとGM食品を拒否している。
モンタナの小麦はその60-70%が太平洋沿岸諸国に輸出され4億ー9億ドル売上げている為、汚染を嫌う農民がRR小麦導入に反対している。 モンタナではGM小麦を導入拒否または制限する法案が出され、ノースダコタでも似た法案が出されたがどちらも否決されている。 カナダ小麦組合はGM小麦導入に反対して「現状ではRR小麦を西部カナダに導入するのは環境に良くない。」という調査報告を出している。 カナダモンサントはこの結果を否定して「国際的流れや科学的見解、バイテク作物の恩恵を示す専門家が確認したデータを精確に反映していない。」と言っている。
今年のモンタナ議会は、モンサントが全利用者に約束した6つの点を履行するまでGM小麦導入に反対する決議を受け入れた。 ドーンは、約束と同時に対話、透明性、敬意、研究による発見や恩恵を分かち合うことにしたと説明する。 この種子を使うことで投入コストが下がり農家の収入が増える。それに毎年4600万ポンドの農薬使用が減っている。収量は400万単位(ブッシェルまたはポンド)で増えている。各国で規制が違いそれは認めて受け入れているとドーンはいう。
RR小麦はアメリカ、カナダ、日本の承認を得られるような、食品、資料、環境の安全性が実証されるまでは商業投入はしないとモンサントは誓う。日本は科学に基づく規制を行なうと表明していると話す。 交雑の危険性は、花粉が重いので「.01%以下」だと小麦試験場のガイガックスはいう。 モンタナでは、12ヶ所くらい試験場があり協力農家の名は明かせないという。
訳者コメント:モンサントは、GM小麦を絶対に諦めない。 このような記者を使った宣伝戦略を今後も無知な大衆を狙い撃ちにした狡猾な詐称を続けるだろう。日本はこれまでどおりスイスイと科学的基準で認める準備をしているし、モンサントは、水面下で画策しているに違いない。こういった見学に行ってモンサント言い分しか材料のない宣伝めいた記事は訳したくないのだが、日本の皆さんに警戒心を解かないで欲しい思いで訳出しました。今後とも日本の消費者の思いを生産国に伝える必要をより強く感じる。 (山田)
ゆっくり、ゆったり、ゆたかに、ゆかいに
山田自然農園