EUは、GE食品や穀物の禁止を今後2年間継続
2001年10月19日
インターナショナル・トレード・ディリー
訳 山田勝巳
EUの委員会は、業界が自主的にトレーサビリティや表示を厳しくして、2年以上に亘るGMO新規申請の壁をクリアすることよう期待したが、EU加盟国の多くがこの案を拒否した。アメリカは、委員会の出しているトレーサビリティと表示案が貿易障壁であるとしてWTOで戦う姿勢を見せている。
「加盟国は、委員会が7月に提示したトレーサビリティと表示案を禁止期間が切れる前に議決したい意向だ。 EU議会の閣僚会議で承認されるのに2年間くらい掛かるので、これは実質的に禁止が更に2年間続くことを意味する。」と委員会の広報担当官ピア・アーレンスキルデは言う。
委員会は、何度か禁止を解くように動いてきた。GMO承認ルールでは、EUの行政機関が優先し、EU加盟国の反対を無効に出来ることになっているEU法に違反すると、委員会は主張してきた。EU加盟国で禁止を実施しているのは、フランス、イタリア、ギリシャ、ベルギー、デンマーク、ルクセンブルグの各国。最近では、ドイツが反対側に回ろうとしている。最近委員会に出されたレナート・クルストの書簡の中で、ドイツ農業省は禁止を支持する方向を示唆しており、委員会の案は、「不完全で根拠に乏しい」と一蹴している。