スターリンクでアメリカのコーン輸出が40%落ち込み(抄訳)
11月16日(木)
ロイター通信(ワシントン発)
アメリカのコーン輸出は未承認の遺伝子組み換えコーン混入にたいする懸念から、落ち込んでいる、とアメリカ農務省のダン・グリックマン氏が語った。
グリックマン氏の発言は、9月末にタコ・シェルにスターリンが見つかって以来、日本や韓国のような大きな買い手への輸出が落ち込んでいる、というアメリカ農務省による最初の公式の意見表明である。
先週の木曜日、農務省はアメリカのコーン輸出が4週間平均で39%低下したという週間報告を発表した。先週に関して云えば、輸出高は517700トンで、市場予測の550000から750000トンからははるかに少なかった。
日本は、アメリカ唯一の最大輸入国だが、スターリンク混入の恐れから2001年の上4半期分は事実上輸入停止となっている。日本は遺伝子組み換えに厳格で、スターリンクは家畜飼料としても認可されていない。
グリックマン氏は「我々は日本とは精力的に協議してきたが、韓国ともこれから話し合いにはいる」と云った。今週はじめ、韓国はスターリンクの懸念から、アメリカからこれ以上コーンを買わないだろうと言明している。グリックマン氏によれば、農務省の今年のコーン輸出予測である22.75億ブッシェルは大幅に下方修正せざるを得ないだろう。
Aventis社は水曜日(15日)に、同社が農薬と種苗部門を売却し、同社の急成長しつつある医薬品に集中する計画だと云った。
EPA(環境保護庁)は反バイテク運動とAventisにせかされて、11月28日にスターリンクが人間に有害かどうかの会議を計画している。
スターリンク事件で、政府はバイオ食品に関する現在の規制を厳密に見る必要がある、とグリックマン氏は云った。「我々は規制システムがこの種の問題の扱いに適当かどうかを見直さなければならない。こうした事は再び起こしてはならない」