Joelle Diderich

パリ、5月25日(ロイター) - フランス政府は木曜日、遺伝子組み換え(GM)品を含んでいたナタネ作物の完全な廃棄命令を出すヨーロッパ諸国で初めての国となりました。ライオネル・ジョスパン首相の事務所は、フランスでは600ヘクタールにこの種子が植えられたことを伝えています。

この決定は先週のニュースに続 いて出されたもので、このニュースとは種子会社 Advanta がわずかなGM品が含まれている(これは未だにヨーロッパで論争となっている)カナダから輸入した種子をフランス、イギリス、ドイツおよびスウェーデンの農家に誤って販売したというものです 。

地域農協 COOPAGRI Bretagne では、そこの農家がフランスにおける汚染作物のおよそ半分を植え付けており、どのような場合にもこの作物を廃棄するよう計画したと語りました。

「原則的な問題として、この決定は我々を満足させるものです」と農協の代表者である Gerard Maillot 氏は答えています。

政府の見解では明確に賠償金については触れていませんでしたが、これに係わった農家の利益は保護されるであろうと述べています。

「影響を受けた作物について農家の利益を守るために、関係した会社(具体的にはこの種子を輸入した会社)と共同で算出が行われました」と述べています。

フランスの動きは最も過激

フランス政府は当初、汚染のレベルは1パーセント以下なので、影響を受けた作物を廃棄するための法的な根拠はないと語っていました。

環境問題のグループ、グリーンピースは、この事件は他の種類の種子も汚染の可能性があるということへの警 鐘であると語りました。グループは木曜日、今年のEUのトウモロコシ収穫量の15パー セントにGM品が含まれていたと語りました。

脂肪種子生産者ロビーイストのFOPは、作物の廃棄によって一般の人々の心配を和らげることはできますが、罪の無い農家がこの大失態の損害を被るのではないか心配されると述べています 。

「この決定によって状況が打開されるのであれば我々はこれを歓迎しますが、だからといって万事解決というわけではありません」ロビーイストのスポー クスマンは語っています。

 

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