環境保護団体がBtコーンアレルギー試験へ
ワシントン発ロイター
2001年10月11日
訳 山田勝巳
数十件のアレルギーの訴えに対する連邦政府の調査に不満の環境・消費者グループが木曜日、アレルギー反応が遺伝子組み換えコーンよるものかどうか独自に試験すると発表した。 「遺伝子組み換え食品アラート」は、この行動は来週に迫ったEPAのBtコーン登録の更新を避けられないと見込んでのことだという。
EPAは、遺伝子組み換え植物の登録を延長するか検討してきていて、パブリックコメントのために2回期限を延長してきた。 食品メーカーはBtコーンは安全で、より危険な農薬の必要が無くなると主張している。 環境団体は環境と人間の健康について、Btコーンの長期的影響を調べる必要があるといっている。 Bt作物は、有害な害虫から植物を守るバチルス・チューリンゲンシスの蛋白質毒素を産生するように組み換えられたもの。
市民連合の一員で地球の友の広報担当ラリー・ボーレンは、EPAは市民の健康や環境への長期的影響に対する懸念にもかかわらず、再登録手続きを急いでいる。 「EPAは、コーンの栽培を承認する前にBtコーンを食べて安全か消費者を納得させるように証拠を集めるべきだ。」とボーレンは話している。
多くの企業のBtコーン登録期限は9月30日に切れていて、EPAの決定は月曜に下ることになっていた。 市民連合は、EPAに対し、アレルギーを起こさないという証拠が出るまで登録を保留にすべきだと求めている。 市民連合はBtコーン品種をアレルギー専門家に送り、専門家は患者に皮膚接種試験を行う。 結果は公表する予定。
昨年、市民連合は、未承認の組み換えコーンが食品に見つかったことを始めて公表し警告を発した。 ヨーロッパの巨大医薬品メーカー、アベンティスのスターリンク・コーンがタコスの皮から出たことで、数百の食品リコールに発展し、アメリカのコーン輸出が打撃を受けた。 アメリカ科学諮問委員会は、今年始め遺伝子組み換えコーンは、人にアレルギーを起こす可能性が「中程度」あると発表している。