アベンティスが被害農家、業者に賠償合意

1月23日シカゴ(ロイター)

翻訳:山田勝巳

要約:村上 悠

 

 

ヨーロッパの巨大薬品会社アベンティスは、アメリカ17州と、未承認スターリンクによって被害を受けた農家と穀物業者に対し、今後4年間賠償することに月曜合意した。

この合意は、何ヶ月にもわたる交渉の末、アベンティスの米子会社Aventis  CropScience社と関係州の検事総長官の間で結ばれたものだ。

合意では、関係州はアベンティスが“責任を果たすために必要であれば、財産へのアクセス”を認める内容になっている。アベンティスは、合意に達したことを歓迎しており、今後もスターリンク問題解決に尽力する旨ロイターに話している。昨年の11月、アベンティスが発表した費用予測では、10億ドルをかなり下回るとしていた。   アベンティスの生産者と穀物エレベーター業者への賠償が法的に認められたのは、この合意が初めてで、生産者にとっては画期的なものになっている。これ以前は、アベンティスの賠償は自発的なものだった。

アベンティスと合意した州は以下の通り。 アラバマ、イリノイ、インディアナ、カンサス、ケンタッキー、メイン、メリーランド、ミネソタ、ミシシッピー、ネブラスカ、ニューメキシコ、ノースダコタ、オハイオ、オクラホマ、サウスダコタ、ウィスコンシン。

ミラーは「我々はかなり進展を見たけれども、まだまだこれから多くのことがある。特にこの春穀物が本格的に動き始めるときに。今後も履行上の詳細を詰めて行くし、起こりうる別の問題についても話し合いを続ける。関係州は、カバーされない内容も有り得るため、未だクレームや申し立て内容を明らかにしていない」という。

アベンティスの補償は、スターリンクを作付けした農家と、交配の危険性があるその周辺660フィート以内の農家が対象だが、660ft以遠のコーンでも、汚染域内のコーンとうっかり混ぜてしまった農家も対象になる。またスターリンクを栽培しなかった農家でも、そのコーンの中にスターリンク特有のCry9cタンパクが見つかった場合も補償する。

アベンティスは、残った未確認の2000年収穫分が食品の中に紛れ込まないように、スターリンクとCry9cコーンの回収を続けている。

 

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