アメリカ農業に55億ドルの助成金
ワシントンポスト社説
2001年8月15日
要約 山田勝己
ブッシュ大統領は、余剰は無駄遣いせずに国民に戻そうといっていたが、無駄使い警報を出すべき筈の議会の提出した農民救済の緊急支出を承認した。曰く「2001年の農業予算に計55億ドル上乗せする。牧場や農場主に必要だ。農場のファミリーはアメリカのシンボルだ。アメリカ固有の独特な価値を代表する。愛と家族、自然を敬う、企業精神だ。農業は国家安全保障の一部で、国民が養えないとなれば問題だ。」
農民救済のために緊急支出というは毎年のことだ。これまでアメリカは農民を手厚く保護してコメ文化を主張している日本を農業保護主義とあざけってきた。今度は日本にあざ笑われる番だ。
アメリカ農民は輸出大手で、国防省にとっても食糧禁輸は大きな議論にはなっていない。農業補助金は納税者を苦しめると同時に、大統領が貿易を振興することで助けたいというラテンアメリカを始めとする貧しい国の農民を苦しめる。アメリカの外交政策で食糧が問題になるとすれば、補助金に頼りすぎていることで、これはアメリカが新たに始めようとしている国際貿易交渉を困難にするものだ。