最近、思うこと。
2001年6月13日
Akiko Frid
報道を通してなど、ヨーロッパに関する色々な情報が流れていると思いますが、EUでのGMOはもう終わりに近づいているのは確かです。GM企業がGMOをEUに認可してもらうのには高い高いハードルが設けられています。そしてもし仮にそれが認可されたとしても、それが企業にとって儲けにつながる可能性は非常に低いわけです。それははっきりとしています。
ヨーロッパで活動している人たち(私たち夫婦も含め)は、反GMO運動を止める気はありませんから。それがわかっていてもGMOを止めない企業は、儲けのほかに何か他の企みがある企業だけです。でも、そのような企業にとっても、現在のEUの市民の考えを変えるほどの力はありません。
さて、ここでちょっと日本の状況を考えてみたいと思います。
マーティンとも話したのですが、日本に行くと、食べものがおいしいので、ついつい食べ過ぎてしまいがちです。でも、実際にはあんなにたくさん食べる必要はないのです。
ここにいると、私たちは粗食です。この土地で育つ野菜はそれほどは多くはありませんから、ベジタリアンである私たちは自然と粗食になります。でも、だからといって体力が落ちていることはありません。
本題に入りますが、日本に住んでいる人たちにとって、一番たいせつなことは、とにかく食糧の自給率を上げることです。これは誰もがわかっていることで何も目新しいことではないと思う人もいるでしょうが、そのことを本気でもっともっとみんな(市民活動に関わったりしていない普通の主婦など)に広め、理解してもらう努力をすることが必要だと感じます。
日本の食糧はアメリカに頼っているんだ、今の日本人のハイスタンダードな暮らしは、アメリカなしではありえないんだ、ということを、日本の人たちみんながはっきりと意識しなければならないと思います。
コンビ二や外食産業をよく利用している人たちもちょっと考えてみてください。安さで食品を選んでいる人たちもちょっとだけでもいいから考えてみてください。
ブッシュ政権は、原子力発電を「きれいなエネルギー」と呼び、原子力利用(爆弾も含めて)に力を入れるという姿勢を明らかにしています。
アメリカでチェルノブイリ事故が起こったことを想像してみてください。
日本人みんなが手を取り合って立ち上がり、日本の農業を支え、自給率を本気で上げていくのは今この時だと思います。
まずは、なるべく近くで育った食べものを選ぶことから始めていくことをおすすめします。日本の野菜だと思って買っていたけど、よく見てみたら外国産だったってこともあると思うんです。最近では中国からの輸入が過剰となり、セーフガード措置がとられたりしたこともあって、国民が日本の食糧の自給率について少し関心を持ち始めているとは思うのですが、もっと多くの人が日本で育った食べものをきちんと選んで買うようにしていくことはすぐに実行していかなければいけないことだと思います。
学校給食や病院などで、地元で育った食べものをいただくようにしていくことは、すごく大切なことです。
世界では今、生物の多様性についても条約がまとめられ、それに関してほとんどの国々が賛同の意を示していますが、賛同しないアメリカは、「生物多様性条約などは無意味である」と言ったりしています。
余談ですが、京都議定書についても、「非科学的だ」と、ブッシュ大統領は何度も何度も繰り返しています。
ちょっと冷静になって考えてみてください。
活動に直接関わらなくても、誰にでもできることで大切なことってたくさんあります。
私たちはもう少しここで暮らしてみるつもりですが、いつも日本を応援しています。
頑張ってください。自分の器量の範囲内で頑張るっていいことだと思いますよ。
みなさんの意見をお待ちしています。