Bt コーンのオオカバマダラに対する脅威は現実的

 

121日(金)午前8

ワシントン発AP

農業記者 Philip Brasher

(抄訳)

 

 

これまで、殺虫遺伝子Btを持つコーンの花粉がオオカバマダラ蝶の幼虫を殺す、というコーネル大学の研究は実験室のもので、実際のフィールドでは問題ない、とする意見が相次いだ。しかし、アメリカ農務省(USDA)の研究者 Douglas Buhler によれば、「実際にコーン畑やその近辺でどのくらいオオカバマダラの食草であるMilkweed(トウワタ)があって、オオカバマダラにどの程度害があるかは分かっていない」。

 

2000年夏、ミネソタ大学の研究者らは、ミネソタ州内のコーン畑で、実際にトウワタとオオカバマダラの生息数を調べる調査を行った。州内5箇所のコーン畑におけるオオカバマダラの幼虫の生息数は、驚いたことに、畑の周辺の外部よりもコーン畑内部の方がトウワタに生息する幼虫と卵の数は25倍も多かった、とこの研究をリードしたKaren Oberhauserは云っている。この原因はまだ分からないが、彼女によれば畑内部の方が外側よりもトウワタがよく育っているからか、あるいはコーンの柄の中にいれば天敵に会うチャンスが少ないからかもしれない。

いずれにせよ、Btコーンの花粉がオオカバマダラの幼虫に対して実際の畑でも有害な程度に高密度であることがこの研究で示されたことになる。

 

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