8・3 茨城における全国集会への賛同の声明

                             

遺伝子組み換え情報室

中部よつ葉会

(愛知県名古屋市より)

 

7月26日、遺伝子組み換えダイズの花粉飛散を防止する為、刈り取りを決断した茨城ネットワークの行動を支持し、8月3日の全国集会に賛同します。

 今世界の中で、遺伝子組み換え作物を商業栽培する国においては、交雑・種子汚染やスーパー雑草の拡がりが深刻な問題となっています。生物の進化の歴史を侵し、種の壁を越えるよう強引につなぎ合わされたフランケン遺伝子は、解き放されて同品種、近縁種へ入り乱れて恐ろしい汚染を拡げつつあります。従来の農作物は遺伝子組み換えの種によって、絶滅させられる可能性があるとの警鐘も出ているのです。

 自社の農薬を売らんがために地球上の生物に測り知れない脅威を与えた、多国籍・農薬企業モンサント社の果たした犯罪的な役割はとりわけ大きいと言えます。

 既に輸入大国日本においては、国内栽培する作物や飼料作物の種子も輸入に頼っており、汚染種子による栽培が行なわれています。政府は汚染種子の実態調査を始めとする監視や規制をかける事は全くせず、危険にさらしています。この上日本国内での遺伝子組み換え作物の栽培など、もってのほかです。

 日本の消費者には、遺伝子組み換え食品はいらないという意思が定着していますが、表示のない食用油や加工食品、飼料となって知らぬ間に大量に口にする結果となっています。非・遺伝子組み換えと表示したものにさえ、汚染は確実に拡がっています。

 しかしながら今人々が大量に口にしている、この遺伝子組み換え作物の安全性は、全く出鱈目な審査しかされていない事がわかっています。考えれば当然です、安全性審査は開発企業が申請した資料で書類審査されるだけなのです。

 その実態も、今回栽培が強行されたモンサント社の遺伝子組み換えダイズの認可は、実質的同等性に関わる成分の変性は強引な実験データの改ざんがあり、農薬の残留が非常に高い結果が出ているにもかかわらず、世界的に基準値を上げる事で通されており、科学的とは程遠く、また審査が公正にされたとはとても言えない事が分かっています。日本の市民グループの手によって明らかになった、この安全性審査の問題性は、今世界でも注目され始めています。必ず安全性審査の非科学性と出鱈目さは暴かれる日が来るでしょう。

 このモンサント社の遺伝子組み換えダイズこそアメリカでの栽培が今や80%を占め、カナダやアルゼンチン、ブラジルなどにも栽培が拡がっており、日常的に大豆を食べるわたし達日本人の口に将来にわたって大量に入って来ようとしているのです。このダイズの国内栽培を止めた、今回の茨城ネットワークの決断は、歴史的にも大きな意味を持つ事になるでしょう。

 全国の遺伝子組み換えに反対する人々のネットワークの下、モンサント社や政府の圧力に屈すること無く、共に闘っていきましょう。

 

2003年8月3日

                                                

 

 

 

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