だいじょうぶ?――――――――
GMイネの国内栽培

現在、愛知県農業総合試験場で『除草剤耐性』の『遺伝子組み換えイネ』の開発試験が行なわれています。

この開発試験は着々と進められており、日本でのGMイネの栽培も近い将来、現実的なものとなるかもしれません。

昨年、米国から輸入されているコーンへの組み換え遺伝子の混入が発覚しました。その事実はスナック菓子をはじめ、国内での栽培用の種子にまで及んでいます。

わたしたち日本人の主食の米=イネの栽培で『遺伝子組み換え』の壁が破られるとしたなら、国内産の穀物をはじめとする農産物が、『遺伝子汚染』というあたらしい脅威にさらされてしまうのかもしれません。

愛知県農試で開発中のGMイネとは・・・
現在、愛知県の大規模米生産地(安城、豊田、名古屋南部)では、上の図の左に示したような『不耕起直播(ちょくは)農法』が普及中。愛知県では岡山県についで全国で二番目に直播栽培に力を入れており、県下で400haあまりの栽培が行なわれています。
現在の慣行直播農法では、春の代かき、苗作り、田植えの作業がないため、コスト軽減のできる農法ですが、イネが出芽、生長するまでは田への入水ができないため、それ以前に除草剤の使用が必要となります。

ラウンドアップは強力なため、イネの発芽後には使用できません。そのためイネの発芽前にまず、すべての雑草を駆除。5月のイネ発芽後に幼生雑草を駆除するため、クリンチャ―バスを使用します。

5月の入水後は、雑草の発芽抑制のため初中期除草剤(一発粒剤)を散布。
GMイネの場合上の図の右側に示したように、入水前のラウンドアップと入水後の除草剤の2回の散布ですむため、コストが軽減されるばかりでなく、減農薬のメリットもある。
現在、愛知県農試では右の図のようにレンゲを利用した、不耕起直播農法も開発されています(無農薬栽培も可)。

本文中印の付いた語句については、注釈をごらんください。

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