その2
2014/6/8

クリックで詳細 今回の抜取隊で抜取られたナタネは雑種を含めて385本でした。

セイヨウナタネ(368本)の中から71本を選び簡易検査を行った結果、62.0%がGM陽性。うち、12.7%がRR(除草剤ラウンドアップ耐性)、49.3%がLL(除草剤バスタ耐性)でした。

雑種(17本)のうち11.8%がRR陽性、29.4%がLL陽性。うち1本がRR、LL両陽性と確認されました。
今回はハタザオガラシ、カラシナは対象としませんでした。
詳細データはこちら
動 画:15th 抜取隊


環境省からの協力を得ました
試験紙による簡易検査ではGM陰性と判定されても、PCRによる遺伝子検査ではGM陽性となってしまう『隠れGM個体』が確認されています。中部の会では、今回の抜取隊で得られた両陰性と思われる検体を選抜し、環境省国立環境研究所に送ることとしました。中部の会で選抜した検体は全29。うち雑種と見られるもの9検体(両陽性の雑種1検体を含む)。

プロセスとしては、これらの検体をいったん農民連食品分析センターに送り、簡易検査のクロスチェックとPCR検査の後、隠れGMと判定された個体を国立環境研究所に送る。環境研究所では、再度の簡易検査、PCR検査の後、遺伝子の塩基配列のチェックを行う。以上により、隠れGM個体の遺伝子に異常を来たしていないかなどの精密な検査を行い、何故このような現象が起こっているのかを検証します。

クリックで拡大
クリックで拡大
クリックで拡大
ハタザオガラシとの雑種? 種鞘は不稔の場合が多いが、この個体には複数の鞘に種子が稔っている(B-23)
ハタザオガラシとの雑種? 簡易検査で両陽性と判明
(C-42)
ハタザオガラシ

ここに挙げたB-23、C-42はハタザオガラシとの雑種と思われる。特にB-23の個体では、種として不安定な一代雑種などでは稔りにくいはずの種子が多く発育しており、今までの中部の会の調査では例がありません。今回B-23を確保し、種子から栽培を試み、その上で精密な検査を行う予定です。

ハタザオガラシ
クリックで拡大
セイヨウナタネ
このような雑種は、多くの場合、ハタザオガラシに隣接して自生していることが多い。

ハタザオガラシは春から梅雨までの間に生育、種子を稔らせ、梅雨明けごろには枯死。翌年春、また芽を出す。

ハタザオガラシとの雑種?も、多くは同じ時期に自生する傾向がある。

毎回の抜取隊と自主調査で、新たな汚染ルート、交雑などの事実が確認されます。私たちの知らないところで、GM汚染が広まっていることが予想されます。

みなさまのご協力をお願いします。