2008年GMナタネ自生調査報告全国集会
大会アピール

 遺伝子組み換え(GM)ナタネの自生全国調査をはじめて、すでに4年目を迎えました。調査結果は、私たちが当初想像していた以上に、自生の深刻さを示していました。ナタネの積み降ろし港、油工場周辺、輸送経路はもちろん、飼料工場近辺、時には住宅地に至るまで自生が確認されました。在来ナタネや野菜に交雑をおこし、GM汚染が広がることが懸念されます。


 このまま放置すると、日本はGM作物の非栽培国であるにもかかわらず、日常的にGM作物が存在する国になってしまい、生態系に被害をもたらし、食品への混入も懸念される事態となっています。


 遺伝子組み換え食品はいま、食品としての安全性に強い懸念がもたれたまま流通しています。世界的な遺伝子組み換え作物の広がりにより、生物多様性にダメージをもたらしつつあります。また、モンサント社は種子を独占し、中小零細農家から農業を営む自由を奪い、莫大な利益を得ています。


 このような事態を放置することはできません。私たちは、政府に対しては、消費者が選択できるように、食品表示の改正を求めます。自治体に対しては、GM作物が栽培できないように、条例を制定するなど実効力のある規制を求めます。企業に対しては、GM原材料排除を求めます。


 私たち自身は、これまで通り、遺伝子組み換え食品は作らない、扱わない、食べないという立場を貫きます。遺伝子組み換え食品がなくなる日まで反対して闘っていきます。

2008年7月12日
遺伝子組み換えナタネ自生調査報告集会参加者一同