名古屋港潮見埠頭周辺の追跡調査
2005/04/07



四日市港周辺での追跡調査ばかりが目立つ中、4/7、再度潮見埠頭周辺の調査を敢行しました。

潮見埠頭は外部とは海を隔てた出島にあり、外部とは隔離された環境にありますが、ここでもやはり輸入ナタネのトラックによる移送によると思われるこぼれ落ち拡散が起こっています。

昨年夏、秋以来の調査でしたが、やはりたくさんのセイヨウナタネを確認。それに連れ、ラウンドアップ耐性GMナタネも確認する結果となりました。
埠頭にあるサイロから搾油工場へ原料ナタネを移送するベルトコンベア。直角に曲るつなぎ目の下にもGMナタネを確認。

右の写真にあるセイヨウナタネの群落は検査の結果GMと判定されましたが、不思議なことに飼料関係の倉庫の敷地と引込線路(現在は廃線)の間で自生しています。

通常、飼料や肥料にはナタネは生では使われず、粕での使用のはずなのですが、なぜかこのように飼料関係の倉庫近くで見つかっています。通常、ナタネ粕には発芽能力はありません。ノルマルへキサンの使用と圧搾による搾油、加熱により、種子は死滅するからです。しかもこのように大きな群落として生育している点から判断して、発芽能力のあるナタネの種子がこの場でばら撒かれたとしか考えられません。

トラックによる移送が原因で起こるこぼれ落ちの場合にもいえることですが、本来ありえない場所での自生が確認されており、理解に苦しみます。

なおトラック移送によるものと思われるナタネの自生は、潮見埠頭から船見町交差点を左折、北方向に及んでいることが確認されています。

本来ありえない場所での自生。何かの特殊事情?
RR:
除草剤ラウンドアップ耐性GMナタネ(ラウンドアップレディー)
LL:
除草剤バスタ耐性GMナタネ(リバティーリンク)


以上の表のように、14地点で採取したセイヨウナタネのうち5ヶ所でラウンドアップ耐性GMナタネを検出しました。そのうちN−09の大群落でGM反応が見られたのには大きなショックを感ぜざるを得ません。