清水港で穀物を陸揚げしている埠頭はふたつあります。食用油の原料を扱っているのが『ホーネン埠頭』、そして清水港の奥部で飼料用穀物を扱っている『富士見埠頭』。
それぞれの埠頭を調査した結果、いずれの埠頭でもナタネのほか、大豆とトウモロコシの自生が確認されました。
また富士見埠頭での調査で注目したいのは、ここでもナタネの自生が確認されたことです。
富士見埠頭は飼料用穀物を扱っていますが、ここでのナタネの陸揚げはありません。ナタネは粕として(油の絞り粕)搬入されています。
断定はできませんが、このナタネ粕が輸送途中でこぼれ落ち、発芽している可能性も否めません。
清水港の他のほとんどのナタネ輸入港で、ナタネの自生が確認されています。またこれから調査を進めてゆけば、飼料用穀物を扱う埠頭周辺でも大豆、トウモロコシの自生が想定されます。
農業という視点から見れば、穀物というのは生産物であるということのほかに『種子』であるという認識があるわけです。穀物であろうと、それが地面に落ちれば発芽してしまう。しかしながら、そういった認識が食品や飼料の原料としての穀物に対しては以外に低いのではないでしょうか。
今後、輸入穀物の自然界への拡散を最小限に止めるため、細心の努力が必要となるでしょう。とくに飼料用穀物については非常に厄介な問題も浮上してくるものと思われます。 |
地図のそれぞれの埠頭をクリックすると調査結果の詳細がごらんになれます。 |
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