神戸港の
GMナタネ自生の自主調査

調査地:神戸市東灘区深江浜町地内
J−オイルミルズ神戸第一工場

甲南埠頭(株)

日本配合飼料
調査日:
04/09/25
10/06
10/27
11/22

神戸港でのナタネ自生の調査は『安全食品連絡会』と『関西よつ葉会』の協力を得ています。以下本文は、安全食品連絡会のレポートをまとめたものです。


J−オイルミルズは04年7月に、味の素、吉原、豊年製油の3社の合併によるもので、今回調査の対象となった神戸第一工場は、旧・吉原製油です。

ここ深江浜町の輸入ナタネ関連施設は、船舶からの穀物の荷揚げと保管を業務とする『甲南埠頭(株)』と、食用油の搾油、製油をナタネなどを原料に行なっている『J−オイルミルズ神戸第一工場(以後旧吉原製油)』です。

9/25の調査
旧吉原製油周辺の路上は街路樹の根本、道路脇ともに除草作業が徹底されており、ナタネの自生は少なかったものの、旧吉原製油沿い路上(ベルトコンベア下)で数センチの双葉のナタネの群生を確認できました。

この日の採取ナタネで除草剤ラウンドアップ耐性:RR(CP4EPSPS)と除草剤グルホシネート(バスタ)耐性:LL(リバティーリンク)について検査しましたが、陽性反応は得られませんでした。

堤防護岸沿いに甲南埠頭の穀物バース付近を調査しましたが、ナタネの生育できる余地はまったくなし。また甲南埠頭(株)事務所に訪ねたところ、ナタネのトラックによる搬出は一切なく、大豆とトウモロコシのみとのことでした。

甲南埠頭周辺の路上ではナタネの自生は確認されませんでした。

路上では除草作業が徹底されていましたが、双葉の幼生を確認。

この日は『遺伝子組み換え食品を考える中部の会』と『関西よつ葉会』とで調査。



10/6の調査
旧吉原製油周辺と周辺路上を調査。正門から100mほど南の金網越しの敷地内(9/25に確認した場所)には多くのナタネが群生していたものの、敷地外では非常に少なかった。

今回はラウンドアップ耐性(RR)とさらにバスタ(グルホシネート)耐性(リバティーリンク)検出用試験紙も使用。その結果、4検体中1検体からグルホシネート耐性ナタネ(LL)を検出した。

工場敷地内、ベルトコンベア下には100羽以上の鳩が、サイロ周辺の地面にこぼれ落ちたと見られるナタネをついばんでいた。これらの鳩が周辺でフン(ナタネの種子を含んだ)をし、そこでナタネが自生、花が咲き、花粉が周辺の同類の野菜や雑草と交雑し、除草剤耐性の遺伝子が限りなく拡大していくことが懸念される。

この日は『安全食品連絡会』が調査


金網を隔てた吉原製油敷地内に群生するナタネ

この日は『安全食品連絡会』が調査

道路上を横切るベルトコンベアー下では、たくさんの鳩がこぼれ落ちたナタネをついばんでいた



10/27の調査
甲南埠頭の敷地とは気付かずに甲南埠頭奥を訪れた結果、穀物の荷揚げ機械(アンローダ)付近の土のまったくないところで、20〜25cmほどに成長したナタネが見受けられた(敷地内のため、採取はしなかった)。

甲南埠頭(株)から隣接する日本配合飼料周辺路上でもナタネの自生が見受けられた。さらに日本配合飼料正門から北の十字路、までの間でもナタネを確認した(この株がグルホシネート耐性ナタネ(LL)であることを確認)。

当日の調査の結果、5検体のナタネを採取。うち1検体にグルホシネート耐性(LL)を確認。

この日は『安全食品連絡会』が調査


11/22の調査

旧吉原製油と甲南埠頭(株)、日本配合飼料周辺の路上を調査した結果、5検体のナタネを採取。このうちグルホシネート耐性ナタネ(LL)3株と、今回はじめて、ラウンドアップ耐性(RR)ナタネ2株を検出した。

この日は『安全食品連絡会』が調査。アキコ・フリッドさん同行

日本配合飼料正門



まとめ

以上4回の調査の結果、旧吉原製油、日本配合飼料、甲南埠頭周辺路上から、合計15検体のナタネを確認。うち5検体のグルホシネート耐性(LL)ナタネと2検体のラウンドアップ(グリフォサート)耐性(RR)ナタネを確認している。大雑把ではあるが、グルホシネート耐性(LL)ナタネの検出率は約31%、グリホサート耐性(RR)の検出率は13%ということになる。

旧吉原製油周辺でセイヨウナタネの自生が確認されたほか、甲南埠頭(株)北隣の日本配合飼料付近でもセイヨウナタネの自生が確認された。そのいずれからも遺伝子組み換えナタネを検出した。

今回の調査でひとつ気になるのは、日本配合飼料正門付近からもGMナタネが確認されている点である。隣接の甲南埠頭からはナタネの搬出がなく、あるとすれば飼料用として旧吉原製油から搬入されるナタネ粕ということになるが、メーカーの見解ではノルマルヘキサンと熱処理、圧搾の工程で種子が死滅するため、発芽の可能性はないことになっている。

なお清水港富士見埠頭の東海組合飼料清水工場付近でもナタネの自生が確認されている。この富士見埠頭でもナタネの陸揚げは行なわれていない。

この点についての矛盾が解消されなければ、ナタネ粕についてその扱いについては慎重に行なわれなくてはならないことになる。この点についてはさらに解明がなされるべきである。