狂牛病の狂気:アメリカ農務省の虚偽と合衆国ビーフ産業の来るべき崩壊

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マイク・アダムス
訳 河田昌東

もし貴方がアメリカで実際に起こっているBSEについて何も心配したことがなかったら、この話を是非聞いてください。最近BSEと確認された、うんざりするような牛の話です。アメリカ農務省がこの牛をBSEと認定するのに要した時間は・・・・良いですか?・・・たったの7ヶ月でした。 たった7ヶ月! 納税者の税金はうまく使われなかったのでしょうか・・・。

      起こった出来事に関する私の意見

初めに、この牛は恐らく死亡した他の牛の脊髄組織と脳 を食べたのです。これはアメリカで日常的に行われている牛の飼育の典型的なやり方なのです。この牛はテキサス生まれで、恐らくアメリカのどこかに移動され、テキサスで解体されました。この牛はヘタリ牛、つまり歩けない牛だったことが分かっています。この牛の肉はそれからどこへ送られるのでしょうか? 勿論、ペットフードの飼料屋さんです。そこは多くの病気の牛が一生を終える場所で、貴方のFido(注:飼犬の一般的な名前)のためのペットフードになるのです。

もし、貴方が今までペットに与えてきた缶詰に何の疑いも持ったことがなかったのなら、これが回答です。人間の食用に適さない死亡牛の行方はペットの飼料なのです。 そして、そのうちの何頭かはBSEです。 BSEの牛が必ずペットフードになるという証拠はないけれど、他の死亡牛がペットフードになっていると聞いても私は驚きません。

しかし、今回のこのヘタリ牛の場合は、農務省が確かにBSEかどうか試験を命じた牛だったのです。最初の検査では陽性でした。だから勿論農務省はアメリカではBSEについて本当のことを誰も知らないことを確信していて、その逃げ道を作るために、二回目の検査を命じたのです。そして・・・おやまあ・・・驚いたことにこの結果は陰性だったのです。

私たちはこうしたこと・・・二回目の検査で陰性・・・が頻繁に起こっていると考えています。「最初の結果は擬陽性だったに違いない。」と当局は言います。だから私の考えは、彼らが試験結果を曲げる方法を知っていて(二回目の)結果を偽るのです。それで二回目の結果はきっと陰性になって、BSEではなかったことになるのです。もし、牛の試験に時間がかかりすぎたら、きっと結果は陰性でしょう。特に貴方が結果が陰性であることを願っていたならきっとそうなります。 この偽りの結果を暴露し、アメリカのビーフ産業を守ろうと、農務省のある監視組織がある活動を始めることを決定しました。さもなければ、BSEに関する真実がいつかは明らかになって、ついには業界全体が崩壊する恐れがあったからです。それで、この組織はこの牛に三回目の試験を命じることにしました。その第三の試験は行われましたが、一体何処で?英国です。何故英国で? 恐らく彼らはアメリカの農務省の試験官たちを信用していなかったからです。彼らはもし試験がアメリカでやられれば、また結果が偽造されるだろうと思ったので、サンプルを海外に送らなければならなかったのです。(アメリカでの試験がいかにいいかげんか) 英国の試験結果はまたもや陽性でした。

この結果が出るまでに7ヶ月かかりました。この牛がBSE陽性であるということが明らかになるまで。その間、農務省はアメリカの家畜は完全に安全で、「危険性は全くない。我々の試験は高度に正確で、全ての記録を保管しているし、これら全ての牛が何処にいるかを把握している」、その他似たようなナンセンスなことを主張し続けてきたのです。 勿論、この期間中農務省は適切に検査していないBSEの対策を遅らせてきました。

      牛の部位の混合

農務省はこれらの牛が何処から来たのか解明する努力もしてこなかったことが分かっています。どうしてか? 私はここで新たな物語を始めようと思います。それによれば「牛が間違ってラベルされたのは、多分牛が糞で酷く汚れていたり、肉が他の牛のものと混ざってしまったからだろう」というものです。だがちょっと待って、ちょっと! BSEが区別できなかったのはその肉が別の肉と混ざってしまったからだというのですか? それは一体何を意味するの? 牛は全部区別なしに大きな容器に入れられ、彼らはそれを見ていながら、そこに牛が丸ごと全部入っているかどうか、牛の品種は何か、何処から来たのか、といったことを解明しようとしていた、ということでしょうか? これが農務省の病気の牛を追跡するやりかたなのですか?
その牛のオーナーにさかのぼって聞くと、オーナーはそんな牛は売らなかったと答えました。農務省はそれで、牛の各部位が加工され「何らかの混合があった」と認めました。「混合だって?」彼らはそうした死亡牛をみんな大きな肉挽き器に投げ込んだというのですか? 「何らかの混合」と彼らは言いました。これが国民の安全を守っている、という農務省の高度に厳密な牛追跡システムの実態でしょう。

 このニュースによれば、「死亡した牛と他の4頭の牛の各部位は当初別々の容器に分けられていた、と考えられる。しかし、廃棄物のあるものは混合された」という。従って、基本的にはすべてのこうした牛は、混合され一緒くたにされるのです。へたり牛がいれば、それを肉挽き器にかけ、他の同様な牛も同じ扱いを受けます。そしてこう言うのです。「この牛は食用にはしないから心配ない。貴方方は安全だ。これらは食用にならないから心配無用だ」と。

      関連する別の事実は・・・牛の州を越えた移動

牛がある州で生まれると別の州で飼育され、それからまた他の州で目方を量られて、どこかで屠殺されるのです。分かるのは、この牛が一生の間のいつかテキサスにいた、ということだけです。農務省はこの牛が何処から来たのか知らないし、アメリカ以外から来たのかどうかも証拠がありません。だから、これがアメリカの牛産業界がカナダを批判できない第一の理由です。
 覚えていてください。農務省はこの牛がBSEではないと宣言したんです。彼らは言いました。「心配するな。これは安全だ」と。おかしいと思うでしょう? 彼らは何故その牛をペットフードにしなかったんですか? ええ、彼らは多分そうしたでしょう。私たちに聞かせたいことを彼らは言っていたんです。ペットはこのBSEの牛を国中で今食べているでしょう。 どれだけ多くのペットフードの缶詰にBSEの牛がごちゃ混ぜになっているか、誰に分かるでしょう。 覚えていてください。貴方は自分ではBSEの牛を料理できないんですから。もし、プリオンがペットフードの缶詰に入り込んだら、それはどんなに完璧に調理してもペットに感染してしまいます。

      多くの国が試験をしないことを理由にアメリカのビーフを禁止

勿論、台湾はアメリカで最初にBSEが見つかった時にBSE牛の輸入を禁止しました。それから今回の件が分かって再び禁止し、それがアメリカのビーフ産業をがっかりさせました。農務省は「アメリカのビーフが安全であることを確認し、人間と動物の安全を鉄壁のセーフガードが守っている」と台湾当局を説得している、と言っています。ああ神よ。私たちはアメリカで鉄壁の安全システムを持っているんだそうです! 明らかに、私たちは牛が何処から来ているかを知っている。但し、色々の牛の部位を混合して、何処産かの追跡やどのように育てられたか、などと言った情報を除いては、と言うことだけれど。全頭検査をしていないのに、「鉄壁のセーフガード」だと知っていましたか? 実際には農務省が、独自にBSE検査をしたいという農場主とビーフ企業を黙らせ、(私の意見では)これらの試験結果をごまかして、結果を悪くしたために監査官がしばしば出張しなければならなかったり、その結果を外国に送っている、それが鉄壁のシステムだと知っていましたか?...これがわが国の「鉄壁のセーフガード」なのです。なんという粉飾でしょう! この国には現在、BSE牛がいると私は言いたいのです。もう一度言います。わが国にはもっと多くの、BSE牛がいます。そして農務省はそれを大掛かりに隠蔽しているのです。農務省はこの問題を偽装し、国民にはビーフが安全だと言っていますが実際には国中にBSE牛がいるのです。私たちはBSEがいるという証拠を持っています。最後に、農務省は実際はアメリカにはもう1頭のBSEがいるのを確認しています。しかし、勿論消費者がビーフを買うのを止める理由はありません。新鮮で由来のわかった牛を食べるようにしなさい。そうすればBSEは心配要りません。貴方の政府は貴方を守っています。

      アメリカビーフ産業の来るべき崩壊

アメリカでBSEが蔓延しているという真実が最終的に分かったら、アメリカのビーフ産業は完全に崩壊し、国際的な信用は失墜するでしょう。この問題で私たちは氷山の一角を見ているとは思いません。私の意見では、私が酪農家に聞いたり彼らが書いたものを読んだりしたことに基づけば、更に多くのBSE牛がアメリカにはいます。大掛かりな隠ぺい工作が進行中で、ビーフ業界が全頭検査を義務付けるべきだと考える前に、何人かの人が恐らく死ぬようなことになるでしょう。人々が死に、ビーフ産業は立ち直れないでしょう。彼らは数百万ドルを失おうとしています。何故? それは彼らが真実を語ろうとしないからです。彼らは他の国があたりまえにやっている安全基準の制度を作ろうとしないのです! 全頭検査を拒否しているのです。農務省は国民に全てを語ろうとしないように見えます。牛が何処の由来かを話したがらないのです。全てが秘密です。お分かりのように、もしこれが鉄壁のオープン・システムなら、農務省は何故しゃきっとして真実を話さないのでしょうか? 何故彼らは「ええ、この牛は検査の必要があります。検査しましょう。はっきりさせましょう。国民に必要なことを全て言いましょう。この牛が何処生まれで、どこの牧場で育てられ、何故国民は安全で、何故我々は今全頭検査をするのか」と言わないのでしょうか。農務省は何故そうしないのでしょうか?
 何故、頭を砂に埋め込んでいるのかその理由を言いましょう。 即ち、彼らはアメリカの牛を試験したくないからです。何故なら、もし義務的に国中で試験をしたら、私の推定では、恐らく数千頭のBSE牛が見つかるでしょう。彼らが検査をしたがらないのは、もし検査すればアメリカの牛が如何に沢山BSEに罹っているかが判るからです。これは私の意見ですが、彼らが検査したがらないのはそれが理由です。考えても御覧なさい。もしこの国に彼らが言うようにBSEがないなら、全頭検査をしたり全ての牛が安全だとアメリカや海外の市場に主張する必要はないのではないでしょうか。全頭検査をしなさい、そうすれば誰にでも安全性を主張できます。そうすればBSEが見つかって以来アメリカに市場を閉ざしている世界中に数百万ドルの新たな市場が開けます。 それは単純に経済的な意味でよいことです。農務省はアメリカの酪農にこうした市場を開きたくないのでしょうか。何故彼らは牛が安全だと証明する全頭検査を実施しないのでしょうか。その答えは、もう一度言いますが、それをやればわが国にBSEが広範に存在するのがばれてしまうからです。だから、農務省は自らの試験結果も偽わり、陽性だった場合も再度の試験で陰性だとするようなことをせざるを得ないのです。だから、彼らはわが国で牛の自主的な検査を禁止しているのです。農務省は企業の自主的なBSE検査をさせないのです。 それがどうして国民の安全を守ることになるのでしょうか。再度言いましょう。酪農家が自主的にBSE検査を行うのはこの国では「違法」とされるのです。 何とおかしなことでしょうか。 それは安全性の試験なのに。なぜ農務省はより多くの企業に安全性の試験を行わせたくないのですか? 何故彼らは屠殺場でより安全性の高い方法で解体するのを欲しないのですか。 答えはやはり、企業の自主検査でBSEがそこら中で見つかるのを恐れているからです。 農務省は近代的な政府の中でも最大の間違った政策をとっている部局の一つですが、私たちに「食品ガイド・ピラミッド」を与え、個人企業、特に乳製品関連の企業からの大きな影響下で、栄養学的には無意味なアドバイス私たちに与え、今では国民をBSEから守っていると主張しているのです(実際には牛産業をまもっているのですが)。 驚くにはあたりません。 農務省の少なからぬ数の高官たちが牛産業界出身ですから。FDA(食品医薬品局)も似たようなもので、高官らは製薬業界の理事たちです。それは個人企業と巨大な政府との間に古い回転ドアがあるようなものです。勿論彼らの利益のためです。ですから本当の物語とは一体何なのでしょう。真実は、私が予想したように、この国にはBSE牛がいて、私たちは氷山の一角を知っているに過ぎない、ということです。真実がわかるまで待ちましょう。でもそれまでに沢山の人々をBSEが襲うかもしれませんが。そのときが来るまで、誰も自分が食べている牛肉が何処から来たものか分からずじまいでしょう。

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