大豆製品のGMチェック
遺伝子組み換え(GM)大豆検査キットを使って

米国で、有機大豆や非GM大豆の出荷をしようとする場合、まずしなくてはならないことは、その荷物がGM汚染していないことの証明です。出荷段階でのGM大豆の混入は、その後の『分別流通』をまったく無意味なものにしてしまうことになります。

この検査のための作業をすばやくするための検査キットというのがあり、今回入手することができました。この検査法は、『イムノ(免疫)クロマト法』といって、検体を砕いたものを試験管に水とともにいれ、試験紙(ペーパークロマトグラフ)を浸すだけという手軽な方法(テスト用試験紙、試験管、スポイトすべてセットされています)。

試験紙に組み込まれた、除草剤(ラウンドアップ)耐性遺伝子のタンパクに反応する物質が発色し沈着するという仕組み。この検査でなんと0.1%の検出限界という高感度なもの。つまり、1000粒中1粒の混入の確認ができるというわけです(ただし混入率は特定できません)。

この検査キットを使って検査をしてみようと、ここ音羽でも不定期に行っているあぐりねっと学習会に各々これはという身近な大豆製品を持ち寄りました。

当日検査したものとその結果
品  名
産地
表示
製造者
結果
備 考
拡大画像(右が陽性)
右がGMを検出した試験紙






@もやし
米国
非組換え
H 萌

Aもやし
中国
非組換え
H 萌

B豆醤(豆乳)
国産
非組換え
M 社

C大豆できれい
国産
なし
S 社
醗酵豆乳
Dスゴイダイズ
非組換え
O 社
+?
豆 乳
E調整豆乳
非組換え
TO社

F豆 腐
米国
非組換え
TE社

G豆 腐
米国
非組換え
TE社
+?
有機大豆
Hスイートコーン
北海道
非組換え
H缶詰
缶 詰
Iきな粉
国産
非組換え
HK商店

J麦とろ納豆
国産
非組換え
O 社
+?
糸引納豆
K遺伝子組み換え大豆
米国より入手



以上のうち、CとJについては、いずれも発酵食品であり、該当の菌の発生するタンパク質に試験紙が反応する場合が考えられるため、検査不能(S社に問い合わせたところでは、『大豆できれい』は非GMとのこと)。しかしながら、DとGについてはうっすらと反応が見られ、その可能性を示しました。いずれも非組換えの表示はされていても、原産地の表示がないか米国産です。

以上の検査で組換え大豆の混入が確認されたものがあるわけですが、厚生省では5%以下の混入ならば非組換えとして認められているため、許されるわけですが『有機大豆』に反応があったことについては問題ありといわざるを得ません。これはいずれかの段階で分別流通の不備があるということになります。

なお、この検査キット(ラウンドアップ耐性大豆・コーン組み換え遺伝子CP4用)についてのお問い合わせは、『ストップ遺伝子組み換え汚染種子ネット』入沢牧子まで(詳細は下記)。

米国NEOGEN社製試験紙 米国農務省認定品
CP4(ラウンドアップ耐性遺伝子組み換え大豆・コーンタンパク)検出用
“イムノ(免疫)クロマト法”による
解説:名古屋大学 河田昌東


連絡先:
ストップ遺伝子組み換え汚染種子ネット
  入沢 牧子
〒242-0004
 神奈川県大和市鶴間2−13−36−408
 TEL/FAX:046−276−1064
 Eメール:syusinet@abox23.so-net.ne.jp


NOTE:
この検査キットの領布はあくまでも運動の一環です。営利目的のための領布はいたしません。