遺伝子組み換えイネ環境調査報告会
04/05/16


以下、コープ自然派オリーブ、山田道子さんの報告
5月16日、香川県善通寺市にある近畿中国四国農業研究センター四国センターで「遺伝子組み換えイネ環境調査報告会」が開催されました。

同センターでは、2001年度から2003年度にかけて、「イネ縞葉枯病ウイルス耐性イネ」を在来品種の圃場から約4.5メートル離れた圃場で試験栽培していました。この試験栽培は、周辺住民に十分な周知がされないまま実施され、コープ自然派では事態を追及するとともに、結果の情報公開を求めていました。

 当日は、微生物への影響については、生息数や年次変動は見られない、害虫についてもおおむね影響ない、生育特性では、組み換えイネの方が稈長や穂長が短い、花粉の飛散による交雑は、組み換えイネと在来品種を交互に植えた場合は明らかに見られたが、4.5メートル離れた在来品種の圃場では、見られなかった、というような結果が報告されました。また、収量に関しては、組み換えイネは在来品種の約6割で小粒だということです。これらの報告に関しては、根拠があいまいで不明な点が多く、質疑応答でも納得のできる回答は得られていません。

 本年度は、組み換えイネが栽培されていた圃場に在来品種を栽培し、後作はすべて償却処分するとのことですが、生育への影響、雑草や周辺生物への影響などのついては、長期的な調査が必要です。コープ自然派では、長期的に生態調査を行い、情報公開することを強く要求。今度ともしっかり注視していきます。