遺伝子操作食品を考える中部の会では、2025年4月6日、三重県の国道23号四日市市『海山道(みやまど)一』交差点から鈴鹿市『中瀬(なかぜ)』交差点までの約22.3kmのうち、左下の地図に赤色で示した約9.3kmで遺伝子組換えナタネ抜取隊を行いました。

今回も、中部の会関係者を含む、30名の参加を得ることができました。みなさまの参加・ご協力に感謝します。

名古屋からの参加にはシャトルバス(有料)で対応
抜取調査の方法:
上記区間をA〜Fの6班に分け、各班4〜5名の構成とし、ドライバー、記録係、サンプル仕分け、抜取採取、安全監視をそれぞれ分担し作業にあたる
無歩道の路側帯と中央分離帯での作業は行わない(横断歩道のある信号交差点内を除く)
撤去したナタネはゴミ袋に詰め、作業終了後開催者の用意する車両にて回収。燃えるゴミとして処分する
集合場所と各持ち場間の移動は主催者側の用意する送迎車にて行う
参加作業員の名簿をあらかじめ用意し、保険に加入する
各作業員は視認性の高い安全ベストを着用し、作業にあたる
抜取隊実施にあたり、鈴鹿警察署から当日の道路使用許可を得、国土交通省へは作業届を提出し抜取隊実施の認知をはかる
抜取調査の区域:
今回の抜取隊では、3/23、先行して行った下見調査の結果から、比較的、ナタネの自生の目立つ区域を選抜しました。

ただし、下見調査でナタネの自生が目立った津市『三重大学前』〜『上浜(かみはま)町二』、『垂水』〜『藤方南』、『相川橋』〜『雲出(くもず)本郷町』の各区間と、松阪市の製油会社周辺、さらに、ナタネのトラック輸送会社までの経路の抜取りについては、関連会社に委ねることとしました。
抜取調査の結果:
四日市市『海山道一』から鈴鹿市『中瀬』(約22.8km)のうち、A〜Fの区間(約9.3km)でナタネの抜取調査を行いました。
その結果、国道23号路側で633本、中央分離帯で33本、計666本のナタネを抜取りました(確認のみを含めると726本)。うち、雑種とみられるナタネが3個体。  詳しい集計結果はこちら

抜取りしたナタネのうち、その約1割にあたる72本に、試験紙による簡易検査を行いました。

集計結果
その結果、51.4%がラウンドアップ(RR)耐性、34.7%がバスタ耐性(LL)遺伝子組換えセイヨウナタネと判明。うち、3検体(A-09/15、B-18、E-17)がRR/LL両陽性でした。雑種とみられる2検体では、E-20Z がLL陽性、F-09Z がRR陽性と判明しました(GМセイヨウナタネである確率は81.9%)。

中央分離帯に自生するナタネについては、安全を最優先させるため、基本的に抜取作業は行わず、目視による確認のみとし、確認地点と個体数の集計表への記入にとどめています。

なお、B班で採取された B-18(RR/LL両陽性)については、河田代表が生体のまま持ち帰り、引き続き栽培を続けることとしました。
B班・近鉄鈴鹿線の南約150m付近(B-18:RR/LL両陽性)

検査後の試験紙を台紙に貼る(A班)
B班鈴鹿市『柳ランプウェイ下』付近
B班『林崎(はやさき)町』交差点(B-01:RR+)
D班『北玉垣町北』付近
四日市市なやプラザでの検査(E班)
E-17(『白子三』の南約20m:RR/LL両陽性)
E-20Z(『白子三』の南約200m:RR+)
雑種とみられる E-20Z(雄蕊が短く花粉がない)
F班『朝陽中学校前』付近(F-09Z:RR+)
雑種とみられる F-09Z(雄蕊が細く花粉がない)
F班『河芸交番前』付近(F-11:RR+)
F-12K(GМ陰性)
F-12K02(簡易検査しなかった)
A班の結果
C班の結果
イヌカキネガラシ(いずれも『一色南』と『河芸交番前』の間)

D班の結果
E班の結果
F班の結果
河田さんのミニ講義


当日の集計(暫定)
抜取隊の抜取本数の推移(2009年〜)