遺伝子組換え食品を考える中部の会では、2022年7月10日、三重県の国道23号四日市市『西末広町』交差点より、鈴鹿市『磯山二』までの区間で、雑種ナタネ調査を行いました。

今回も、コロナ禍のため、当初予定していた遠方からの参加を断念し、中部の会関係者12名の少人数編成で調査を行いました。そのため、短距離となってしまいましたが、左の地図に示した赤線の3区域のみ(9.6km)としました。

今春以降のナタネの自生状況
4月10日の中部の会のナタネ調査では多くのナタネが確認されましたが、今年は梅雨に雨が少なく、猛暑となったためか、例年7月頃見られるナタネや雑種ナタネなど)は少ししか見つかりませんでした。

『白子三』交差点
雑種ナタネの自生状況
雑種ナタネについては、その自生の多い時期を選んだこともあり、採取した28本のナタネのうち、8本の雑種を確認することができました。

今回の調査で、採取した28本のナタネのうち、セイヨウナタネが20本、雑種ナタネ8本。セイヨウナタネのうち18本を簡易検査した結果、6本がGM陽性(うちRRが3、LLが3)。陽性率は33%。

雑種ナタネ7検体のうち、5検体がGM陽性(うちRRが3、LLが2)でした。陽性率は71%でした。

これら5検体(A-8Z/A-9Z/B-1Z/C-1Z/C-5Z)を農民連食品分析センターにPCR検査を依頼したところ、7/10の簡易検査と同様の結果でした(この検査は、遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーンの協力によるものです。この場を借りて、お礼申し上げます)。

中部の会では、ひきつづき、追跡調査を行ってゆきます。



セイヨウナタネ『寺家七』付近(C-2N)

四日市市「なやプラザ」での検査

雑種ナタネの自生は三重県の国道23号に限らず、GMナタネの自生の多い地域(例:博多港箱崎埠頭周辺など)でも見られるのではないかと推測します。

次の機会は、来年の7月前後となってしまいますが、遠方で活動をしている団体の方にも中部の会の雑種調査に参加していただき、雑種ナタネ存在の事実を共有できたらと思います。

現状では、雑種ナタネがどのアブラナ科植物と交雑しているかを特定することができていません。雑種と思われるナタネの塩基配列の中から、他のアブラナ科植物の配列を見つけ出すには、膨大な情報量と時間と費用を要することから、現時点では非常に難しいと言わざるを得ません。

今後に向けて
丸三年間行っていないことになる、来年春のGMナタネ抜取隊を、初心に立ち返って再開したい。
来年の雑種調査では、全国からの参加を呼び掛け、雑種ナタネの情報を共有したい
関連メーカー、国交省、警察署などとのつながりを再確認し、安全で継続的なGMナタネ駆除活動をすすめてゆく
農水、環境省などとの交渉を続けてゆく