緊急署名
「有機JAS」に「ゲノム編集」などの遺伝子操作を認めるな!

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第一次集約:19/10/25


 現在、遺伝子操作の「ゲノム編集」などを応用した食品が出てきたことから、「ゲノム編集」を有機生産等の規格基準となる「有機JAS」(日本農林規格)で、どう扱うかが農水省及び「農林水産消費技術安全センター」(FAMIC)で検討されています。

 9月30日には、有機農業関係者を含む「検討会」が開かれ、会議は「認めない」方向でまとまりましたが、この後、「JAS規格原案作成委員会」、農水省「JAS調査会」(審議会)が控えています。政府と委員の出方により、「認めない方向」がそのまま通るか不明です。

 豊かな自然循環を維持増進する農業、とりわけ有機農業では有機農業推進法でも「有機JAS」でも、「品種等の作出時」と「生産工程」において「遺伝子操作/遺伝子組換えは使わない」という「プロセス(作出時)ベース」の考え方をとっています。一度でも遺伝子を操作して作出した生物(種子、畜種等)は使いません。開発企業は特許をとり、「有用」な新種であること宣伝するので、分別管理により追跡(トレーサビリティ)は可能です。

 国際規格コーデックスの有機生産等ガイドラインも、国際有機農業運動連盟(IFOAM)も、「プロセスベース」で考えています。IFOAMは、前回2017年の第19回オーガニック世界大会の総会で、ゲノム編集を含む「遺伝子操作」技術を認めないとする立場を再確認する決議を採択しています。

 アメリカの全米有機生産プログラム下の「全米有機基準委員会」(National Organic Standard Board)も、2016年、17年、19年と、最新の遺伝子操作技術も含めて「オーガニックに使ってはだめ」と、排除技術としています。EU(ヨーロッパ連合)の有機生産指令でも、もちろん遺伝子操作生物を禁止しています。EUではさらに昨年7月、欧州司法裁判所(European Court of Justice)が、食品全般に対してゲノム編集などは、遺伝子組換えとしてその法律に従い環境影響評価や人体への安全審査を行うべきとの決定を下しました。

 他方、最終的な製品自体に挿入した外来タンパクなどが残らなければ表示も安全審査もしない、届け出も任意という「プロダクト(製品)ベース」の考えかたを日本政府はとっています。そして懸念されるのは、アメリカ・トランプ政権に弱いことです。


アメリカのゲノム編集ダイズ等々が日本を狙っている!
 アメリカでは、トランプ政権の下、米国農務省アイバッハ農務次官が、議会下院農業小委員会で今年7月に、ゲノム編集は「有機」でも認めると収量があがってよいなどと、とんでもない発言をしています。近く、全米有機基準委員会が開かれる予定で、これに圧力をかける恐れがあります。アメリカではすでにゲノム編集ダイズ(高オレイン酸含有)が栽培され、輸出できるのを待っているとも言われており、日米の「有機」認証が可となれば、有機のゲノム編集ダイズが栽培され、日本に押し寄せてきてしまうでしょう。

 生命・生活を育む基本となる「食べもの」と「農業」の世界に、遺伝子操作技術はいりません。ましてや、「有機JAS」に「ゲノム編集」技術を入れることなどは、とんでもないことで、けっして認められません。

■署名送付先・問合せ先
 NPO 日本有機農業研究会
 〒162−0812 東京都新宿区西五軒町4−10−502
 tel:03-6265-0148
 fax:03-6265-0149
 Email:info@joaa.net

第一次集約:19/10/25
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