遺伝子組換え食品を考える中部の会では、毎年春秋に行なう『GMナタネ抜取隊』に向けて、事前にその下見調査を行っています。今回は、国道23号四日市市『西末広町』から津市『田中橋南詰』の20.5kmの区間で、走行する車中からの目視で行ないました。

2015年5/31、春の第17回で3276本、16年春第19回で6200本と爆発的な勢力拡大を見せつけられたGMナタネ抜取隊ですが、とくに第19回では結実期以前の4/3に徹底した抜取隊を実施したことが功を奏してか、その秋にはセイヨウナタネが激減し、抜取隊の実施を見合わせることができました。

今春2017年の第20回抜取隊はやはりナタネの最盛期で、しかも結実前の4/2の実施としました。セイヨウナタネの駆除本数は819本でした。

今春も適時に抜取隊を実施したため、種子の放出を防ぐことができたと思われます。今回10/1の下見調査では昨年秋と同様、セイヨウナタネの自生激減を確認することができました。ただし今後、セイヨウナタネのあらたな発生も考えられるため、11月に再度追跡調査を行う予定です。
国道23号『千里団地入口』北の空地。雑草に紛れてセイヨウナタネ3本の自生を確認
画像ではわかりにくいが
3本ともRR+を確認
『霞ヶ浦町北』交差点の南で採取
上3枚の写真は国道23号津市『千里団地入口』の北、近鉄名古屋線沿いの空地での調査。過去にブロッコリーなどとの雑種を含め、多くのナタネの自生が確認されているところです。

現地を詳細に調査したところ、雑草に紛れたセイヨウナタネを3個体確認しました。試験紙による簡易検査の結果、3本ともRR+を確認しました。

『西末広町』以北でも雑種ナタネを確認
また、関連企業の輸送経路に該当しない『西末広町』以北の『霞ヶ浦町北』付近では、雑種とみられるナタネ(簡易検査でGM陰性)を確認採取しました。これは四日市港からの輸送ルートとはまったく別の業者に起因するものと見られます。その特定ができないため、対策の取りようがなく苦慮するところです。