名古屋港の知多市北浜ふ頭の名南コンビナートから西知多産業道路を北進、『新宝町』交差点、県道55号を経て名古屋市『竜宮町』交差点を国道23号で西進というセイヨウナタネの輸送ルートは、すでに中部の会の調査で確認しています。しかしながら、その輸送先については特定できていません。
さらにこのルートについては、去る4/15、武田良介国会議員(日本共産党)の視察を受けての調査をおこなった際、雑種とみられるナタネを数多く確認しています。
遺伝子組換え食品を考える中部の会では2017/04/30、以上のルート(左の地図の赤線の部分)について追跡調査をおこないました。
北浜ふ頭 名南コンビナート(赤枠黄色部分)
雑種と思われる個体が目立つ
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知多市北浜埠頭
北浜埠頭には飼料、製粉、澱粉など、穀物を扱う企業が集中しており、とくに飼料関連の企業でセイヨウナタネの扱いがある模様。
ここ、北浜埠頭からのルートには、カラシナ、イヌカキネガラシなどのアブラナ科の植物が多く自生しており、セイヨウナタネとの交雑が起こりやすい状況となっています。
今回の調査でも、飼料会社周辺で多くのアブラナ科雑草とセイヨウナタネとの混生が見られ、雑種と見られる個体が数多く確認されました。
県道55号『新宝町』(B-1、B-2)
セイヨウナタネ
県道55号 近藤産興前(B-6Z)
雑種? 鞘の種子が不稔
県道55号は名古屋高速道の高架下
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東海市の県道55号『新宝』〜新宝緑地運動公園
県道55号の上には名古屋高速4号東海線が2013年に開通。
その工事に伴って県道55号も全面的に改修された。にもかかわらず、GMナタネの新たな自生が見られることから、その陸送が継続的に行われていることをうかがわせる。
木質化し、3cm以上の太さに成長(C12)
C12:簡易検査でGM陰性を確認
種子をたわわに実らせているためすべて回収し、燃えるゴミとして処分
この区域でも、イヌカキネガラシなどのアブラナ科雑草の自生が頻繁に見られる。また、セイヨウナタネのこぼれ落ち自生も伴うことから、雑種個体が発生する可能性を否めない。
左の写真は『土留木橋南』交差点で確認された巨大株のセイヨウナタネ(GM陰性)。
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簡易検査の結果
左の表では、北浜埠頭(No.1〜7)と、東海市新宝町の県道55号で採取した48本から25検体を抜粋し、簡易検査をおこないました(雑種とみられる検体 No.には『Z』を付した)。
セイヨウナタネの検体11本では、GM+5本(RR+:4本、LL+:1本)。
雑種とみられる検体14本のうち、GM+は7本(RR+:5本、LL+:2本)。
左の表のとおり、GM陽性を示した検体では、RR+の確率がLL+を上回る結果となりました。
イヌカキネガラシと思われる。茎や葉に
毛があり、種子鞘が長く伸びる
こちらは種子鞘が太く大きい(アブラナ科雑草)
今回の調査でも多くのアブラナ科雑草を確認しました。
左の2枚の写真はイヌカキネガラシと思われる。特徴として、根元の葉(ダイコン葉様に切れ込み)と茎に毛がある。
北浜埠頭から『新宝』交差点にいたる西知多産業道路沿いには、非常に多くのカラシナの自生があり交雑の機会も十分に考慮しなければなりません。ただし、この道路は自動車専用のため、市民による調査、抜取駆除活動ができません。行政による実態調査となんらかの対応が望まれます。
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