第20回 GMナタネ抜取隊下見調査
16/09/25

国道23号とは別に建設途中の中勢バイパスも目視調査を行いました(青線の部分)
第20回GMナタネ抜取隊を中止
遺伝子組換え食品を考える中部の会では、第20回遺伝子組み換えナタネ抜取隊に先立ち、三重県四日市市から松阪市までの国道23号の下見調査を行いました。

その結果、目視による自生ナタネの数が極端に少ないことが確認されたため、10/2に予定されていた抜取隊を中止することを決定しました。

国道23号の自生ナタネの減少は喜ばしいことではありますが、これが関係団体による抜取り駆除作業の成果によるものか、今夏の気象によるものかの判断はできていません。

今後、適時に追跡調査を行い、その事実関係を明確にする必要があります。

今回も雑種と見られる個体を確認
鈴鹿市の国道23号『南玉垣町北』のサークルK付近の空地では、右3枚の写真のような雑種と見られる個体を確認しました。簡易検査の結果はRR+。

その特徴:
コマツナのように葉の幅が広く、葉の付け根は葉柄を巻き込んでいない。セイヨウナタネと同様、葉の表面に毛羽がある。

鈴鹿市『南玉垣町北』サークルKすぐ北

道路脇の抑草シートの穴から

セイヨウナタネとは形体がちがう(雑種と思われる)RR+

『西玉垣町』交差点

合計22本の群落



『西玉垣町』付近
また、さらにその北『西玉垣町』交差点付近、国道23号から10mほど外れた地点。これはセイヨウナタネと見られる(左3枚の写真)。簡易検査でRR+を確認。
後日(10/2)この群を抜取りし、詳しく検査・検証を実施しました。その結果、1本越年した親と見られる個体を確認。そのほかの周辺のナタネはその子孫と思われた。うち、キャベツを思わせる株1本を検査後回収し、河田氏が鉢に植えて観察することとした。

この群落は全部で22本あり、芽生えたばかりの5本を除き、17本を簡易検査したところ、キャベツ様の個体を含め、全てRR+を確認しました。


中勢バイパス津市神戸町
県道118号との交差点から北へ700m。
3/20にセイヨウナタネを確認した道路法面(抑草シートが張ってある)

歩道は全線に完備しているわけではないため、セイヨウナタネ抜取り駆除には危険がともなう
中勢バイパス
今回の下見調査では、国道23号のほかに、建設中の中勢バイパス(鈴鹿市野町〜御薗区間と野田〜久居区間)沿線の目視調査も行いました。

結局、目視によるナタネの自生は確認されませんでした。先回セイヨウナタネの自生が確認された、中勢バイパス津市神戸町地内(県道118号との交差点から鈴鹿方面へ700m)の法面などでも自生は確認されませんでした。

10月初旬に行う抜取隊について
毎年11月第一日曜日に名古屋・伊勢間で大学駅伝が行われていますが、中部の会では、そのために国土交通省道路管理事務所が順次実施する除草・清掃作業に先んじて抜取隊を実施したいところです。より正確な記録のためには10月初旬という、ナタネの自生には時期尚早の抜取隊実施ということになってしまいます。今後、秋の抜取隊実施時期の見直しをする必要があります。

なお、過去10月初旬に行った抜取隊では、第10回抜取隊(2011/10/2)596本、第18回(2015/10/4)453本という抜取本数となっています。