以前より、国道23号線豊明IC〜安城方面に、セイヨウナタネの自生が見受けられるという情報があり、今回、西尾市を拠点とする中部水生昆虫研究会さんの協力で調査を行いました。

調査は豊明ICから安城・幸田方面に南下しました。情報どおり、とくに幸田方面、上り車線で、多くのセイヨウナタネを確認しました。

この路線は交通量の非常に多い自動車専用道路であり、通常は自生するセイヨウナタネの検体採取はできません。ところが調査当日は、ゴールデンウィーク最中ということで、道路渋滞が激しかった。そのため、場所によっては検体採取が可能でした。

右の地図の青色の目印の箇所で、ナタネの採取をすることができました。赤色目印については、目視によるナタネの確認ができた地点。黄色目印は『豊明IC南』交差点の国道23号線名古屋方面入口で、昨年4/13、GMナタネを確認した地点(今回の調査とは別件)。

赤印:目視での確認 青印:検体採取 緑印:雑種?

@今回5/3の調査ではナタネはまったく確認できない。すべて撤去されたのかもしれない

A左画像と同地点(2014/4/13撮影)。今回調査のセイヨウナタネのルートとは関連ありません

左地点の西の水路土手。カラシナの群落
上の画像@地点(地図中、黄色目印)では、昨年確認された巨大なナタネ(今回の調査とは関連ありません)はすでに撤去されたのか、痕跡すらありませんでした。その周辺では多くのカラシナ、在来ナタネの確認ができました。

A(安城市福釜町)

B(Aのさらに南東)

01(和泉ICの西)

02-1、02-2、02-3(名鉄西尾線の西)

03(02の南東)

04

05(2検体 名鉄西尾線のすぐ西)

簡易検査ですべて陰性を確認

中部水生昆虫研究会のみなさんと
これらの検体については、あらためてPCR検査を実施(農民連食品分析センターにて)。いずれもGM陰性が確定されましました。

これら一連のナタネの自生について、非GMナタネを扱う業者があり、問い合わせしたところ、今回の自生との関連が取れました。

交通量の多い幹線道路での調査でしたが、中部水生昆虫研究会のご協力で、検体の採取を行うことができました。あらためて御礼申し上げます。

伴 幸成氏(中部水生昆虫研究会)のコメント
西洋ナタネの自生が幸田に向かう車線に多かったことについては、この車線が以前からナタネの輸送に使われたいたためではないか。豊明に向かう車線に自生が少ないのは、最近新たに、片側2車線に拡幅されたためではないでしょうか。古い道路の方が土埃が堆積しているために生育しやすかったのではないか、と思われます。 運搬車が走る方向もあるのかもしれませんが、このような要因も考えなくてはいけないように思われます。