COP10、MOP5に向けて
 生物多様性と
     遺伝子組み換え

2010年10月、名古屋で生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)が開かれます。わたしたち『遺伝子組み換え食品を考える中部の会(以後、中部の会と略)』では、その会期中に行われるカルタヘナ議定書第5回締約国会合(MOP5)に対し、NGOとして何らかのかかわりを持ってゆこうと今回の『食と農から生物多様性を考える市民ネットワーク(略称:MOP5市民ネット)』立上げと、勉強会を行いました。
講 演:
道家哲平さん
(財)日本自然保護協会
演 題:
地球上の生命を守る『生物多様性条約』とは
天笠啓祐さん
遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン代表
演 題:
食と農の安全を守る『カルタヘナ議定書』とは
河田昌東さん
遺伝子組み換え食品を考える中部の会
演 題:
くらしにしのびよる遺伝子組み換え生物
なおこの行動『MOP5市民ネット』は東京の『遺伝子組み換え食品いらないキャンペーン』との共催で、全国の消費者と関連団体の協力のもとで行うものです。

生物多様性条約の国際会議(COP)ではその会期中、中部の会のようなNGOにもそれに参加する機会を与えています。


天笠啓祐さん

河田昌東さん

原野好正さん(来賓)
生物多様性条約市民ネットワーク

高山 進さん(来賓)
生物多様性条約市民ネットワーク
その会期中に開かれる重要な会合として、カルタヘナ議定書第5回締約国会合があります。そこでは地球の自然環境を守るため、とくに遺伝子組み換え生物、作物などが国境を越えることによりひき起こされるかもしれない、多様な生物相に対する負の影響を抑制するための具体的な取り決めについて話し合われます。

今回立上げられた『MOP5市民ネット』は、NGOによる『MOP』に向けた準備と会期中のホスト役、そして国際的な会合の開催、さらにはその取りまとめまでを行おうとするものです。

今回の講演は、道家哲平さんによる生物多様性条約についての詳しい説明。天笠啓祐さんにはカルタヘナ議定書についての詳細。そして河田昌東さんにはGM生物の問題点を具体的に説明していただきました。

なお、MOP5市民ネットは『生物多様性市民ネットワーク(CBD市民ネット)』の中のワーキンググループとしても活動するため、DBD市民ネットから原野好正さん、高山進さんを来賓としてお呼びしました。

生物多様性と遺伝子組み換え
日本におけるGM汚染問題
わたしたち『遺伝子組み換え食品を考える中部の会』は農業を基盤とした食の安全を守ろうとする農家、生産者、流通業者、学校関係者、消費者団体などによる活動組織です。

私たちを取り囲む自然環境は、かなりのスピードで本来あるべき姿でない方向に向かっています。その中にあってわたしたちの『食』にまつわる状況もまた然りです。

現在中部の会での活動のメインは『学校給食の安全』と『GMナタネの自生問題』です。『食』とはわたしたちが『自然』を身体の中に直接取り込む行為です。いわばもっとも身近な環境といえます。

今後2010年10月までの準備期間にわたしたち中部の会ができることは、国や県の行政との折衝、国内外の関係者との交渉など多くあります。

現在日本が抱えている『食』『農』の不安を安心の方向に向けてゆくため、COP10、MOP5が大きな意義となるよう、一歩一歩確実な準備を重ねてゆきたいと考えます。