国道1号線豊川市西古瀬川周辺調査
09/02/01


遺伝子組み換え食品を考える中部の会では、豊川市内の国道1号線西古瀬川周辺の追跡調査を行いました(今回で5回目)。
セイヨウナタネの自生の原因については次のような要因もまた想定することができます。輸入港で陸揚げされたナタネのうち、カビや潮濡れなどにより損害を受けた事故荷物を食用以外の工業用潤滑油、肥料などに転用するため、加工業者に引き取られる場合があります。それが陸路で搬送される過程でこぼれ落ちが起こる例も考えられます。また輸入港の荷役用サイロなどの掃除の結果発生するサイロダストの処理のため、産廃業者がゴミとして搬送する際にこぼれ落ちる可能性も。

こういったケースは中部の会でも予想外でしたが、セイヨウナタネのほかにも遺伝子組み換え作物の種子が陸路搬送されている可能性もあり、広い視野での監視活動を続けてゆく必要があるのではないでしょうか。

国道1号線豊川市赤坂町〜白鳥町
今回の調査ではまだ2月はじめということで、この地域では野生化した在来ナタネの自生時期には尚早ではあるものの、在来カラシナ、セイヨウナタネをはじめとして数種類の菜花を確認することができました。

とくに5A〜5Lのサンプルが採取された国道1号西古瀬橋南の空地では、かつて栽培されていたと思われるアブラナ科の作物の子孫らしい多くの株が見受けられます。その種類も複数ですでに世代交代を経ているため、元の種類を特定することが難しい状態となっています。

昨年春にはこの区域でセイヨウナタネとの交雑種とみられる在来ナタネが確認されています。

このような状況の中で交雑によるGM遺伝子の伝播が起こった場合、汚染が拡散する恐れがあります。

この区域はさながら一般の開放ほ場での交雑実験場の様相を呈しているため、今後も慎重な監視活動を続けてゆく必要があります。
左の地図で7〜10の国道1号線中央分離帯では、昨年春にもセイヨウナタネが確認されており、今回もLLナタネを検出しました。
NO.1:西古瀬川土手で早くも咲き始めた在来カラシナ
No.5-A〜5-Dのセイヨウナタネを採取(いずれもRR+を確認)

国道1号赤坂町山陰川東(中央分離帯)
検査キットによる検査の結果(それぞれ一検体ずつをRR、LLの各試験紙で)