四日市港よりR23松坂市雲出川南までの
2006/11/25

第1回 遺伝子組み換えナタネ抜取隊
 『遺伝子組み換え食品を考える中部の会』では11/25、三重県四日市市から津市までの国道23号沿線に自生する遺伝子組み換え(GM)ナタネの拡散を防ぐための抜き取り作戦『遺伝子組み換えナタネ抜取隊』をおこないました。

 四日市港で輸入陸揚げされるセイヨウナタネは製油所に陸送される際、国道23号線を通過します。その途中、かつての輸送手段の不備から種子としてのナタネがこぼれ落ち、道路脇で発芽し、花を咲かせ、結実、そして種子が放出され、拡散ということになってしまっています。

 以上のことが問題となってから、関連製油会社では輸送トラックの改良を重ね、拡散の原因はほぼ解消されています。にもかかわらず『中部の会』の今年7月の調査では、次のような事実が確認されました。つまり今まで道路脇に点の状態で自生していたセイヨウナタネが、連なって線の状態に発展していたのです。このまま放置すると、『線』から『面』へと拡散してしまう可能性があります。

 『中部の会』では今までの『調査』から、『拡散の防止・根絶』をめざしす一掃作戦へと活動を発展させることになったわけです。

 今回はその第一回目ということもあり、セイヨウナタネが一年でいちばん少ない晩秋をえらび『遺伝子組み換えナタネ抜取隊』ということになりました。

 当日は『中部の会』で募った市民約50名が三重県白子駅前の公園に集合。作業の方法、セイヨウナタネの見分け方などの説明のあと、各々4〜5名の10グループに別れ、全行程40キロのうち今回は20キロを分担して抜取り作業を行ないました。

@国道164号四日市港より国道23号西末広町信号まで
A国道23号鈴鹿大橋南詰めより栗真中山町信号まで
@Aの区間以外では、除草の行届いた市街地であったり、道路が高架式などの理由でセイヨウナタネの自生が少ないため、『GMナタネ抜取隊』の第1回目の作業区域からは外しています。

当日参加できなかった河田昌東さん製作による『抜取中』看板を着けて抜取り作業にはげむ隊員
 抜取り作業は正味1時間余りでしたが、「こんな季節に・・」と参加者がおどろいてしまうほどたくさんのセイヨウナタネが見つかり、抜取られました。

 抜取り作業終了後、参加者はふたたび白子駅前公園に集合。参加者の方たちに実際に危機感を持っていただくため、抜取られたナタネを検査キットを使って遺伝子組み換えかどうかの判定も行ないました。その結果ほとんどのグループで採取されたセイヨウナタネから除草剤耐性の組み換えナタネが確認され、参加者たちは真剣な視線を検査用試験紙に集中していました。

 今後定期的な活動をしてゆくには、多くの市民の力をお願いしなくてはなりません。自生進行中のセイヨウナタネの根絶にむけて抜取り作業は始まったばかりです。



時期も11月にもかかわらずこんなにたくさんのセイヨウナタネが見つかりました。これらのセイヨウナタネはすべて燃えるごみとして処理されました。
抜取隊員の中にはこんなに立派なセイヨウナタネを採取した方も。
それにしてもたくましいというか、すごい生命力です。
こちらではサヤを付けて種をばらまく寸前のナタネ発見。抜取作業は種がこぼれないように慎重に行ないます。

『抜取中』のプラカードのおかげで、往来の車の運転手にも十分アッピール。
抜取作業はセイヨウナタネの小さな苗さえも見逃さないよう、徹底的に。この執念が大切です。
結果はこちらをクリック
検査結果は上の画像をクリックしてごらんください
今回は道路の中央分離帯にあるセイヨウナタネの撤去は残念ながらできませんでした。自動車の往来が激しく、危険を伴うからです。

この点については行政機関の協力にたよる以外にありません。


抜取隊員のみなさんにいかにGMナタネが蔓延しているかを知っていただくため、作業終了後、検査キットによるGMチェックをしました。
抜取隊終了後、白子駅前の公園でのGMチェックの結果。


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